病気への不安、検査への不安をお持ちの方へ
当クリニックのスタッフへ遠慮なくご相談ください
近年は、晩婚化による高齢妊娠・出産が増加傾向にあり、また若い世代の乳がんへの関心も高まりつつあります。そんな中で、妊娠期や授乳期の女性から、乳房検査や検診のご相談を受けるケースが多くなりました。妊娠中(もしくは妊娠の可能性がある場合)や授乳中でも、乳がんの検査を受けることができます。
たとえ妊娠中でも、乳がんになってしまう可能性はあります。この時期は、ホルモンの関係で成長が早いと考えられています。妊娠期・授乳期の2年間、そして断乳後も病気が進行してしまう可能性は十分に考えられます。発見されてからさらに病気が進行するケースも多いです。病態が進行しステージが進むと、治る確率は低くなってしまいます。そのため、気になることがあったら、妊娠・ 授乳期であっても検査をお勧めしています。
乳房が大きく張りも強くなってくると、「検査は痛くないのかな」と不安をもたれる方は多いと思います。また、赤ちゃんや母乳への影響を心配される方もいらっしゃいます。来院時の妊娠週数、乳房の張り具合をはじめ、病気への不安や検査への不安をお持ちの方は、当クリニックのスタッフへ遠慮なくご相談ください。
検査の内容について
原則として、触診と超音波での検査となります。超音波検査は音(エコー)を使った検査となりますので、人体に害はありません。
マンモグラフィは放射線を使うため、この時期に検査診断は受けることはできません。
妊娠中・授乳中の乳腺の特徴
妊娠中・授乳中の乳腺は発達しており、通常の乳腺の状態と異なっています。とくに授乳中は乳腺が張っているため、セルフチェックは難しい場合があります。
妊娠初期や強く張った乳房には超音波検査が有効です。通常の乳腺よりも診断がしづらい状態ではありますが、明らかなしこりや腫瘤の判別はできます。
産後(授乳中)の検査
妊娠中と同様に、触診と超音波検査が可能です。断乳から1年以降を目安に、マンモグラフィによる検査も行うことができます。
また、異常所見なしと言われている方でも、しこりや違和感、痛みなどあった場合には乳腺疾患外来の受診をお勧めします。